大学について調べていると、
「アドミッション・ポリシー」
「求める学生像」
という言葉を目にすることがあります。
特に総合型選抜や学校推薦型選抜を考えている人は、
「志望理由書を書く前にアドミッション・ポリシーを確認しよう」
と言われることもあるでしょう。
でも、
「そもそもアドミッション・ポリシーって何?」
「読んだけど、どう使えばいいの?」
「志望理由書にそのまま書けばいい?」
と迷う人も多いのではないでしょうか。
アドミッション・ポリシーは、その大学・学部がどのような学生を受け入れたいと考えているかを示す方針です。
この記事では、アドミッション・ポリシーの意味と、大学選びや志望理由書、面接などでの生かし方をわかりやすく解説します。
アドミッション・ポリシーとは?
アドミッション・ポリシーは、日本語では一般に「入学者受入れの方針」などと表現されます。
簡単にいうと、
「この大学・学部では、こんな力や意欲を持った学生に入学してほしい」
という考え方を示したものです。
大学によって書き方は異なりますが、例えば、
- 高校までにどのような学力を身につけてほしいか
- どのようなことに関心を持っている人を求めているか
- どのような姿勢で大学で学んでほしいか
- 将来どのようなことに取り組みたい人を求めているか
などが示されています。
大学全体のアドミッション・ポリシーに加えて、学部・学科ごとに別の方針が示されている場合があります。志望する学部・学科まで確認しましょう。
なぜアドミッション・ポリシーが重要なの?
大学は、単に試験の点数だけで受験生を見ているわけではありません。
特に総合型選抜や学校推薦型選抜では、
- なぜこの大学で学びたいのか
- 大学で何を学びたいのか
- これまで何をしてきたのか
- 将来何をしたいのか
なども評価されます。
そこで重要になるのが、大学側がどのような学生を求めているかです。
自分がやりたいことと、大学が求めている学生像がどうつながるのかを考える。
これが、志望理由を深める一つのポイントになります。
アドミッション・ポリシーには何が書かれている?
大学によって内容は異なりますが、よく見られる要素としては次のようなものがあります。
- 基礎的な学力
- 思考力・判断力・表現力
- 主体的に学ぶ姿勢
- 他者と協働する力
- 特定分野への関心
- 大学で学ぶ目的
- 将来への意欲
例えば、国際系の学部なら、
「異なる文化や価値観に関心を持つ人」
といった内容が含まれることがあります。
理工系の学部なら、
「数学や理科の基礎学力を持ち、科学技術に関心がある人」
といった内容が示されることがあります。
まず「求める学生像」を探そう
アドミッション・ポリシーが長く書かれている場合、最初からすべてを暗記する必要はありません。
まずは、
「どのような人を求めていますか?」
という視点で読んでみましょう。
例えば、
- 地域社会に関心がある
- 主体的に課題を見つけられる
- 他者と協働できる
- 基礎的な英語力を持っている
- 学びたい分野への強い関心がある
など、大学が重視している言葉を拾っていきます。
「この大学は、どんな高校生に来てほしいと言っているのか?」
この質問をしながら読むと理解しやすくなります。
志望理由書にどう生かす?
アドミッション・ポリシーは、志望理由書を書くときのヒントになります。
ただし、大学の文章をそのまま書き写すのではありません。
例えば大学が、
「地域社会の課題に主体的に取り組む意欲を持つ人」
を求めているとします。
この場合、志望理由書で、
「私は地域社会の課題に主体的に取り組む意欲があります」
と書くだけでは、十分な説明にはなりません。
大切なのは、
- なぜ地域に関心を持ったのか
- これまでどんな経験をしたのか
- 大学で何を学びたいのか
- その学びを将来どう生かしたいのか
まで具体的につなげることです。
アドミッション・ポリシーの言葉を並べるのではなく、自分の経験・関心・将来像と結びつけることが重要です。
志望理由は「自分」と「大学」をつなぐ
志望理由書では、
自分がやりたいこと
と
大学で学べること
をつなげる必要があります。
例えば、
- 自分は地域観光に関心がある
- 高校で地域イベントに参加した
- 大学では観光と地域経済について学びたい
- 将来は地域の観光振興に関わりたい
という流れがあるとします。
大学のアドミッション・ポリシーにも、
「地域社会の課題に関心を持ち、主体的に学ぶ人」
という内容があれば、自分の経験と大学が求める学生像に接点があることが分かります。
「自分の経験」→「大学で学びたいこと」→「大学が求める学生像」
のつながりを考えてみましょう。
面接でもアドミッション・ポリシーは重要
総合型選抜や学校推薦型選抜では、面接が行われることがあります。
面接では、
- なぜこの大学なのか
- なぜこの学部なのか
- 大学で何を学びたいのか
- 高校時代に何をしてきたのか
- 将来どうなりたいのか
などが聞かれることがあります。
これらの質問に答えるときにも、アドミッション・ポリシーを理解しておくと、大学が何を大切にしているのかを意識できます。
ただし、面接でも、
「御校のアドミッション・ポリシーに共感しました」
だけでは十分ではありません。
なぜ共感したのか、自分の経験とどうつながるのかまで説明できるようにしましょう。
総合型選抜では特に確認したい
総合型選抜では、大学が求める学生像と受験生の適性を多面的に評価します。
そのため、アドミッション・ポリシーを確認することは特に重要です。
例えば、大学が、
- 探究心
- 主体性
- 協働性
- 特定分野への関心
を重視している場合、それらが選抜方法にも反映されていることがあります。
面接・小論文・プレゼンテーションなどを通して、そのような力を見る入試もあります。
学校推薦型選抜でも確認しよう
学校推薦型選抜でも、アドミッション・ポリシーは重要です。
推薦を受けられるからといって、大学が求めている学生像を理解しなくてよいわけではありません。
特に、
- 志望理由書
- 面接
- 小論文
がある場合は、大学・学部の教育内容とアドミッション・ポリシーを確認しておきましょう。
一般選抜では関係ない?
一般選抜では、学力試験の得点が大きな要素になります。
そのため、総合型・推薦ほど直接意識する機会は少ないかもしれません。
ただし、アドミッション・ポリシーには、
- 入学前に身につけてほしい学力
- 大学で求められる学習姿勢
- 学部が重視している分野
が書かれていることがあります。
志望大学がどんな学びを重視しているのかを知る資料として役立ちます。
「3つのポリシー」とは?
大学について調べていると、アドミッション・ポリシー以外にも、
- カリキュラム・ポリシー
- ディプロマ・ポリシー
という言葉を見ることがあります。
これらをまとめて「3つのポリシー」と呼ぶことがあります。
| 名称 | 簡単な意味 |
|---|---|
| アドミッション・ポリシー | どのような学生を受け入れるか |
| カリキュラム・ポリシー | どのような教育を行うか |
| ディプロマ・ポリシー | 卒業時にどのような力を身につけることを求めるか |
「どんな学生を入学させ、どんな教育を行い、どんな力を身につけて卒業してほしいのか」
という流れで見ると、大学の教育方針が分かりやすくなります。
カリキュラム・ポリシーも確認しよう
志望理由を考えるときは、アドミッション・ポリシーだけでなく、実際に何を学べるのかも重要です。
そのため、
- カリキュラム
- 授業内容
- ゼミ
- 研究分野
- 取得できる資格
なども確認しましょう。
アドミッション・ポリシーだけを見て志望理由を作ると、大学で何を学びたいのかが弱くなることがあります。
アドミッション・ポリシー+カリキュラム+学部の特色を一緒に調べるのがおすすめです。
ディプロマ・ポリシーを見ると将来像が分かる
ディプロマ・ポリシーには、大学が卒業時にどのような力を身につけてほしいと考えているかが示されています。
例えば、
- 専門知識
- 課題解決力
- コミュニケーション能力
- 地域社会への貢献
などです。
自分が大学卒業後にどのような力を身につけたいのかを考えるときにも参考になります。
アドミッション・ポリシーはどこで確認できる?
多くの場合、大学の公式ホームページで確認できます。
例えば、
- 大学案内
- 学部・学科ページ
- 入試情報
- 募集要項
- 3つのポリシー
などのページに掲載されています。
大学全体の方針だけでなく、自分が志望する学部・学科のアドミッション・ポリシーまで確認しましょう。
アドミッション・ポリシーの読み方3ステップ
STEP1.重要な言葉に印をつける
まず、
- 主体性
- 探究
- 地域
- 国際
- 協働
- 基礎学力
など、繰り返し出てくる言葉を確認します。
STEP2.自分の経験とつながるものを探す
例えば、
- 部活動
- 探究活動
- ボランティア
- 学校行事
- 資格取得
- 個人的に続けてきた活動
など、自分の経験とつながる部分を考えます。
STEP3.大学での学びにつなげる
最後に、
「その経験をもとに、この大学で何を学びたいのか」
を考えます。
大学が求めること → 自分の経験 → 大学で学びたいこと
この順番で整理すると、志望理由を考えやすくなります。
無理に自分を大学に合わせなくてもいい
アドミッション・ポリシーを見ると、
「全部当てはまらないと受験できないのかな」
と思う人もいるかもしれません。
しかし、自分を無理に大学が求める人物像に合わせる必要はありません。
むしろ、アドミッション・ポリシーを読んで、
- 自分が学びたいことと合っているか
- 大学が重視していることに共感できるか
- 自分の経験を生かせそうか
を考えることが重要です。
アドミッション・ポリシーは、「自分がその大学に合っているか」を考える材料でもあります。
高校1・2年生も読んでみよう
アドミッション・ポリシーは、高校3年生だけが見るものではありません。
高校1・2年生のうちに興味のある大学のアドミッション・ポリシーを読んでおくと、
- どんな学力を身につければよいか
- どんな活動に取り組むとよいか
- 大学で何を学びたいか
を考えるきっかけになります。
特に総合型選抜や学校推薦型選抜を考えている人は、早い時期から大学について調べておくとよいでしょう。
まとめ
アドミッション・ポリシーは、大学・学部がどのような学生を求めているかを示す方針です。
特に、
- 総合型選抜
- 学校推薦型選抜
- 志望理由書
- 面接
を考えるときに重要な資料になります。
ただし、アドミッション・ポリシーの言葉をそのまま志望理由に書けばよいわけではありません。
大学が求める学生像を理解し、自分の経験・学びたいこと・将来像とどうつながるかを考えることが大切です。
アドミッション・ポリシーだけでなく、カリキュラムや学部の特色も合わせて調べることで、自分に合った大学かどうかも見えてきます。