偏差値と共通テスト得点率の違いとは?大学選びでの見方をわかりやすく解説

大学を調べていると、

「偏差値55」
「共通テスト得点率70%」

のように、2種類の数字が並んでいることがあります。

でも、

「偏差値55と70%はどっちが難しいの?」
「自分の共通テスト模試が70%なら、偏差値55の大学に受かる?」

と疑問に思う人も多いのではないでしょうか。

最初に知っておきたいポイント
偏差値と共通テスト得点率は、そもそも表しているものが違います。
そのため、「偏差値55=共通テスト55%」のように直接置き換えることはできません。

この記事では、偏差値と共通テスト得点率の違いと、大学選びでそれぞれの数字をどう見ればよいのかをわかりやすく解説します。

偏差値とは?

偏差値は、ある試験を受けた集団の中で、自分がどのあたりの位置にいるかを表すための数字です。

一般的には、平均付近が偏差値50になります。

例えば、

  • 偏差値50:受験者の中で平均付近
  • 偏差値60:平均より高い位置
  • 偏差値40:平均より低い位置

というイメージです。

ただし、偏差値は単純な得点率ではありません。

同じ70点を取ったとしても、その試験を受けた人たちの平均点や得点のばらつきによって偏差値は変わります。

注意
偏差値は「何点取ったか」だけではなく、同じ試験を受けた集団の中での位置を示す数字です。

共通テスト得点率とは?

共通テスト得点率は、比較的シンプルです。

例えば、大学が利用する共通テストの配点が1000点満点で、700点なら得点率は70%です。

700 ÷ 1000 × 100 = 70%

という計算になります。

大学受験情報では、

「共通テスト得点率70%」

のように、その大学・学部を受験するときの目安として示されることがあります。

ポイント
共通テスト得点率は、大学が利用する共通テストの科目・配点に対して、どのくらい得点する必要があるかを見るための数字です。

偏差値と共通テスト得点率は何が違う?

項目 偏差値 共通テスト得点率
表すもの 受験者集団の中での位置 共通テストの得点割合
数字の例 50、55、60など 60%、70%、80%など
主な用途 個別試験や私立大一般選抜などの難易度を見る 共通テストで必要な得点の目安を見る
単純比較 直接比較することはできない

例えば、

「偏差値55」
「共通テスト得点率70%」

という2つの数字があったとしても、

「70%の方が55より数字が大きいから難しい」

という比較はできません。

ここが重要
偏差値と共通テスト得点率は、単位も計算方法も違う別の指標です。

大学情報に2つの数字が載っているのはなぜ?

特に国公立大学を調べていると、同じ学部に、

  • 共通テスト得点率
  • 偏差値

の両方が掲載されていることがあります。

これは、国公立大学の一般選抜では多くの場合、

大学入学共通テスト+大学ごとの個別試験

で合否を決めるためです。

そのため、

  • 共通テストではどのくらい必要か
  • 個別試験ではどのくらいの難易度か

を別々の数字で見ることになります。

河合塾の入試難易度でも、共通テストを利用する方式にはボーダー得点率、国公立大学の個別試験や私立大学の一般方式にはボーダー偏差値が設定されています。

偏差値55なら共通テストは何%必要?

これは、受験生からよく出る疑問です。

しかし、

「偏差値55なら共通テスト○%」

という決まった換算表はありません。

大学によって、

  • 必要な共通テスト科目
  • 科目ごとの配点
  • 二次試験の科目
  • 共通テストと二次試験の配点比率

が異なるためです。

単純換算はしない
偏差値と共通テスト得点率を無理に換算するのではなく、志望大学が示している両方の数字をそれぞれ確認するのが基本です。

共通テスト得点率70%なら、70%取れば合格する?

これも注意が必要です。

大学情報サイトなどに掲載されている「共通テスト得点率70%」がボーダー得点率を表している場合、70%取れば必ず合格するという意味ではありません。

ボーダーは、あくまで合格可能性を考えるための目安です。

実際の合否は、

  • その年の受験者
  • 募集人数
  • 二次試験の得点
  • 共通テストと二次試験の配点

などによって変わります。

この点は、「共通テストのボーダーとは?」の記事でも詳しく解説しています。

国公立大学ではどちらを重視すればいい?

国公立大学では、偏差値と共通テスト得点率のどちらか一方だけを見るのではなく、両方を見ることが大切です。

例えば、

  • 共通テスト得点率:70%
  • 個別試験の偏差値:55

と示されている大学なら、共通テストと二次試験の両方に対応できる力が必要になります。

さらに重要なのが、配点です。

共通テストの配点が大きい大学

共通テストの配点割合が大きければ、共通テストで安定して得点することが重要になります。

二次試験の配点が大きい大学

二次試験の配点割合が大きい大学では、記述問題などの個別試験対策がより重要になることがあります。

国公立大学を見るときは
「偏差値」と「共通テスト得点率」に加えて、共通テストと二次試験の配点比率まで確認しましょう。

私立大学ではどう見る?

私立大学では、入試方式によって見る数字が変わります。

大学独自の一般選抜

大学独自試験を中心に合否を決める方式では、偏差値が入試難易度を見る一つの目安になります。

共通テスト利用方式

共通テストの得点を利用して選抜する方式では、共通テスト得点率を確認します。

同じ大学・学部でも、

  • 一般方式
  • 共通テスト利用方式
  • 複数科目型

などによって難易度が異なることがあります。

私立大学では方式を確認
大学名や学部名だけではなく、どの入試方式の偏差値・得点率なのかを確認しましょう。

模試の偏差値と大学の偏差値は同じ?

模試を受けると、自分自身の偏差値が表示されます。

一方、大学情報では「偏差値55」などと表示されています。

この2つを比べることで、自分の現在位置と志望大学の難易度を考えることができます。

ただし、模試によって受験者層や偏差値の算出方法が異なるため、別の模試会社の偏差値をそのまま比較しない方がよい場合があります。

できるだけ同じ模試・同じ予備校が出している数字の中で比較すると分かりやすいでしょう。

偏差値だけで大学を決めない

大学を探すとき、偏差値は便利な数字です。

ただし、偏差値は大学そのものの価値を表している数字ではありません。

大学を選ぶときには、

  • 学びたい内容
  • 学部・学科のカリキュラム
  • 取得できる資格
  • キャンパスや通学
  • 入試科目
  • 学費

なども確認する必要があります。

大学選びでは
偏差値は「入試の難易度を見る数字の一つ」として使うのがおすすめです。

高校1・2年生はどう使えばいい?

高校1・2年生の段階では、偏差値や共通テスト得点率を細かく気にしすぎる必要はありません。

まずは、

  • 興味のある大学を探す
  • 必要な科目を確認する
  • 今の自分との距離を知る

ための目安として使うとよいでしょう。

例えば、現在の模試偏差値が50で、志望大学の目安が55なら、

「これからもう少し学力を伸ばす必要がある」

という学習目標を考える材料になります。

高校3年生は入試方式ごとに確認しよう

高校3年生になったら、大学全体の大まかな偏差値を見るだけでは不十分です。

実際に自分が受験する、

  • 学部
  • 学科
  • 日程
  • 入試方式

まで確認しましょう。

同じ大学・同じ学部でも、入試方式によって偏差値や共通テスト得点率が違うことがあります。

高校3年生の確認ポイント
「大学の偏差値」ではなく、「自分が受ける入試方式の難易度」を確認することが大切です。

まとめ

偏差値と共通テスト得点率は、どちらも大学入試の難易度を見るときによく使われます。

ただし、

  • 偏差値は、受験者集団の中での位置を表す
  • 共通テスト得点率は、共通テストの配点に対する得点割合を表す
  • 偏差値と得点率は直接換算できない
  • 国公立大学では両方を見ることが大切
  • さらに共通テストと二次試験の配点も確認する

という違いがあります。

数字だけを比べるのではなく、「その数字が何を表しているのか」を理解して使うことが大切です。

偏差値・共通テスト得点率・倍率・ボーダーなどを正しく理解すると、志望大学の入試情報もかなり読みやすくなります。