大学受験の勉強を始めるとき、
「まず何の教科から勉強すればいい?」
「英語と数学、どちらを優先すればいい?」
「英語は本当にそんなに大事?」
と迷う人も多いのではないでしょうか。
もちろん、受験で必要な科目や配点は大学・学部によって異なります。
そのため、すべての受験生が何よりも英語を優先すればよい、というわけではありません。
英語は多くの大学入試で利用され、力を伸ばすまでに時間がかかる「積み上げ型」の科目だからです。
この記事では、大学受験で英語が重要になる理由と、なぜ早い時期から優先して勉強する価値があるのかをわかりやすく解説します。
大学受験で英語はなぜ重要なの?
英語が重要な理由の一つは、多くの大学・学部で受験科目として利用されることです。
国公立大学でも私立大学でも、英語を使う入試は多くあります。
例えば、
- 大学入学共通テスト
- 国公立大学の個別試験
- 私立大学の一般選抜
- 共通テスト利用方式
- 英語資格を利用する入試
など、さまざまな場面で英語が関わります。
そのため、志望大学がまだ完全に決まっていない段階でも、英語を勉強しておくことで、受験校の選択肢を残しやすくなります。
英語を使わない入試方式や、英語の配点が小さい大学・学部もあります。最終的には志望大学の受験科目・配点を確認することが大切です。
英語は「短期間で一気に伸ばしにくい」科目
英語を早めに始めたい大きな理由が、学習の積み上げです。
大学受験の英語では、
- 英単語・熟語
- 英文法
- 英文構造の理解
- 長文読解
- リスニング
- 英作文
など、複数の力が必要になります。
例えば、英語長文を読もうとしても、単語が分からなければ内容を理解できません。
単語は分かっていても、文法や英文構造が分からなければ、文章の意味を正確に取れないことがあります。
単語 → 文法 → 英文解釈 → 読解
のように、それまでの学習が次の段階につながります。
そのため、高校3年生の直前期になってからすべてを一気に仕上げようとすると、時間が足りなくなることがあります。
英単語を覚えるだけでも時間がかかる
大学受験で必要になる英単語は、一度見ただけですべて覚えられるものではありません。
何度も繰り返しながら、
- 意味を思い出せる
- 英文の中で意味が分かる
- 似た単語と区別できる
状態まで定着させる必要があります。
つまり、英語は勉強時間だけでなく、繰り返すための「期間」そのものが必要な科目でもあります。
英単語・熟語は少しずつでも早めに始め、何度も触れる機会を作る方が定着しやすくなります。
長文読解は複数の力を同時に使う
大学入試の英語では、長文読解が大きな割合を占めることがあります。
しかし、長文読解は単に英文をたくさん読めばよいわけではありません。
文章を読むときには、
- 単語の意味
- 文法
- 英文構造
- 文章全体の流れ
- 設問の意図
などを同時に処理します。
さらに、入試では時間制限があります。
単語や文法を毎回考え込まなくても処理できる状態まで基礎を定着させることが重要です。
共通テストでも英語は重要
大学入学共通テストの英語では、リーディングとリスニングがあります。
共通テストでは、大量の情報を読み取り、必要な情報を整理しながら問題を解く力が求められます。
そのため、
- 単語を知っている
- 文法問題が解ける
だけでは十分とは限りません。
文章や資料を読み、限られた時間の中で必要な情報を処理する練習も必要です。
基礎的な英語力をつけたうえで、時間配分や情報処理の練習を重ねることが大切です。
国公立大学では共通テストと二次試験の両方で使うこともある
国公立大学を受験する場合、英語が、
- 大学入学共通テスト
- 大学ごとの個別試験
の両方で必要になることがあります。
ただし、同じ英語でも求められる力は同じとは限りません。
共通テストでは情報を素早く読み取る力が重要になります。
一方、大学の個別試験では、
- 長文読解
- 英文和訳
- 内容説明
- 英作文
などが出題される場合があります。
英語が必要かどうかだけでなく、「どんな英語問題が出るのか」まで確認しましょう。
私立大学でも英語を使う入試は多い
私立大学の一般選抜でも、英語は重要な受験科目の一つです。
例えば、文系学部では、
- 英語
- 国語
- 地歴・公民など
の組み合わせで受験する方式があります。
大学によっては英語の配点が高く設定されていることもあります。
一方で、入試方式によって英語を使わないケースもあるため、ここでも募集要項の確認が必要です。
理系でも英語は後回しにしすぎない
理系の受験生の場合、数学や理科に多くの勉強時間が必要になります。
そのため、
「英語は後でやればいい」
と考える人もいるかもしれません。
しかし、国公立大学などでは英語が必要になるケースも多く、英語を完全に後回しにすると、高校3年生になってから、
- 数学
- 理科
- 英語
を同時に仕上げなければならなくなることがあります。
英単語・英文法などを早い段階である程度固めておくと、高3で数学・理科に使える時間を確保しやすくなります。
文系では英語が大きな得点源になることも
文系学部では、英語を主要科目として利用する入試が多くあります。
さらに、大学によっては英語の配点が他科目より高いこともあります。
そのような入試では、英語が苦手なままだと大きな負担になります。
反対に、英語で安定して得点できるようになると、受験全体を組み立てやすくなることがあります。
英語ができると志望校の選択肢を残しやすい
高校1・2年生の段階では、まだ志望大学が決まっていない人も多いでしょう。
その段階で特定の大学だけに合わせて科目を絞りすぎると、後から志望校を変更したときに困ることがあります。
英語は幅広い大学で利用されるため、早めに勉強しておくことで、志望校が変わったときにも対応しやすい科目です。
志望校が決まっていなくても、英語の基礎を積み上げておく価値があります。
英検などの外部資格を利用できる入試もある
大学によっては、英検などの英語資格・検定試験を入試に利用できる場合があります。
利用方法は大学によって異なり、例えば、
- 出願資格
- 英語試験の得点換算
- 加点
- 英語試験の免除
などがあります。
ただし、利用できる資格・級・スコア・有効期間などは大学や年度によって異なります。
英語資格を利用したい場合は、自分が受験する年度・方式の募集要項を必ず確認しましょう。
英語は大学入試のためだけではない
英語は、大学へ入学したあとにも使う機会があります。
学部によっては、
- 英語の論文や資料を読む
- 英語の授業を受ける
- 留学する
- 海外の研究や情報を調べる
機会があります。
そのため、大学受験の英語学習は、入試が終わったら完全に不要になるものではありません。
では、英語を最優先すればいい?
ここは注意が必要です。
すべての受験生が英語だけを最優先すればよいわけではありません。
例えば、
- 数学の配点が非常に高い
- 理科2科目が重要
- 英語を利用しない入試方式を受ける
場合は、ほかの科目の優先度が高くなることがあります。
受験勉強の優先順位は、
- 志望大学
- 入試科目
- 配点
- 現在の得意・不得意
- 残された時間
によって決める必要があります。
「英語を何よりも優先する」ではなく、多くの受験生にとって、英語は早めに優先して基礎を作る価値が高い科目と考えるとよいでしょう。
英語は何から始めればいい?
英語が苦手な人は、いきなり難しい長文や過去問から始める必要はありません。
基本的には、
- 英単語・熟語
- 英文法
- 英文構造を理解する練習
- 英文読解
- 共通テスト・大学別問題
のように、基礎から少しずつ進めます。
もちろん、それぞれを完全に終わらせてから次へ進む必要はありません。
単語を覚えながら文法を勉強し、ある程度進んだら短い英文を読む、といった形で並行して進めることもできます。
基礎を固めながら、少しずつ「実際に読む・聞く・書く」練習へ広げることが大切です。
高校1・2年生なら英単語と文法から
高校1・2年生なら、まず学校の授業を大切にしながら、
- 英単語・熟語
- 基本英文法
- 短い英文の読解
を積み上げていくとよいでしょう。
高校3年生になる前に基礎がある程度できていると、本格的な長文読解や過去問演習へ入りやすくなります。
高校3年生なら志望校から逆算する
高校3年生の場合は、基礎学習だけでなく、志望大学で必要な英語力を確認しましょう。
例えば、
- 共通テストだけ必要なのか
- 二次試験でも英語があるのか
- 長文中心なのか
- 英作文があるのか
- 和訳・説明問題があるのか
を確認します。
そのうえで、現在の自分に足りない力を優先して勉強します。
志望大学の問題を解くために、どの英語力を伸ばす必要があるのかまで考えましょう。
英語学習で避けたいこと
英語を勉強するときに避けたいのが、次のような状態です。
- 単語帳を何冊も買う
- 参考書を次々に変える
- 基礎がないまま難しい長文だけ解く
- 問題を解いて復習しない
- 英語だけ勉強して他科目を放置する
大切なのは、教材を増やすことではなく、一つひとつの基礎を定着させることです。
英語を早めに始める最大のメリット
英語を早めに始めるメリットは、単に受験勉強を先取りできることだけではありません。
高校3年生になったときに、
「単語も文法も長文も全部一からやらなければならない」
という状態を避けやすくなります。
英語の基礎がある程度できていれば、高校3年生では、
- 共通テスト対策
- 大学別対策
- 過去問演習
へ時間を使いやすくなります。
高3で「基礎を作る」のではなく、「入試問題を解ける力を仕上げる」時間を確保するためです。
まとめ
大学受験で英語を早めに優先して勉強したい理由は、主に次のとおりです。
- 多くの大学・学部で利用される
- 国公立・私立の両方で必要になることがある
- 単語・文法・読解など積み上げに時間がかかる
- 共通テストと個別試験の両方で使う場合がある
- 早めに基礎を固めると、高3で実戦対策へ入りやすい
- 英語資格を入試で利用できる場合がある
ただし、受験での科目の重要度は大学・学部・入試方式によって違います。
まず志望大学の科目と配点を確認したうえで、英語が必要なら早めに基礎を積み上げていく。
これが大学受験の英語を無理なく仕上げていくための基本です。